令和6年度より執行委員長に就任しました教育学科の水野です。本学就任まで、3~5年の年限付きの職場を3か所経て、2005年から本学にお世話になっています。以前、副委員長を務めたことがありますが、その際、当時の委員長から、“水野さん、組合とか労使とかに興味ないでしょ”、と言われました。まさにその通りで、組合活動をするために大学に就職したわけではありません(一部法人組織では、組合専従の職員がいるという話を聞きます)。ただ、まかりなりにも委員長を受けてしまった以上、多少、世の中のことにも目を向けるようにしています。
東京女子医大の話はご存じでしょうか、元理事長が逮捕されましたが、校舎等の建築費を癒着した建築士に発注し、その費用の一部を自身に還流していたということです。その他にも、在任中の自身の報酬をうなぎ登りに上げていたことも報じられており、大学への損害額は2億8千万、背任罪で起訴されました。お金は持てば持つほど欲しくなると言いますが、教育を旨とする学校法人という組織で起こった事件という点で恐ろしい話だと思います。
石破総理が初当選の議員15人にポケットマネー(官房機密費?)で1人あたり、10万円の商品券を配った、という話も政治家への信頼を疑う事案でした。中には、“受け取れない”、と返却した議員もいたようですが、5kg2000円だった米が倍近く、卵も牛乳もガソリンも値上がり、という世の中に汲々とする一般市民としては、政治の世界の異常な金銭感覚にあきれるばかりです。
組合関連の話では、フジテレビのニュースが印象に残っています。セクハラや記者会見の拒否等でスポンサー離れが起きていますが、社員約1300人中、80人余りだった組合員が500人を超えたことが報じられています。20年近く前から相当なハラスメント体質があったようですが、スポンサー離れで経営難が目に見えてくると初めて組合員増となったことを興味深く思います。
少子化の現実は止めようもなく、学長先生のFDでは、社会や学習者に求められる大学、建学の精神の具現化を目指すことで大学の振興を計る、とのお話がありました。ただ、様々な意味で徐々に厳しさが増していくのは間違いないと思います。元より無知蒙昧な執行委員長ですので、安心して、気持ちよく、やりがいを持って働ける職場環境の構築に向けて、教職員の皆様のお知恵を寄せていただけると幸いです。
2025年4月吉日
水野 康